エイブルから学ぶ!不動産業の経営理念の作り方とは?
2023.10.30
不動産賃貸・仲介業の代表的会社である「エイブル」。約1,000店舗の全国に展開しており、賃貸仲介市場でトップシェアを誇っています。不動産管理、フランチャイズ、コンサルティング、信託といった他事業も行っている会社です。
エイブルでは「経営理念」を掲げており、その理念をもとに、賃貸物件の紹介・契約手続き、入居後のサポートなど、住まい探しをしている人を支えています。
これから不動産賃貸・仲介業を起業される方、もうすでに起業をされている方も、経営理念をしっかりと決めておかなければなりません。
そこで今回は、エイブルの企業として考え方を知りながら、不動産会社の視点を持って、かっこいい&心に響く経営理念の作り方について解説していきます。起業支援をしている私たち「起業サポ」の視点でお話をしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
エイブルの経営理念とは?
エイブルの創業者は「佐藤順英」。不動産業界で問題とされていた「高額すぎる仲介手数料」や「曖昧にされている取引」を改善したいという想いから、エイブルを設立しました。
エイブルの経営理念
「安心・快適で豊かな『くらし』を提案し、実現することを通じて、社会の発展に貢献します」
エイブルのスローガン
「Discover freedom.」
この経営理念は、エイブルが創業してからずっと大切にしてきた「お客様の幸せを追求する」という思いを表現したものになります。不動産賃貸仲介を通じて、お客様の理想の住まいを見つけることで、理想の暮らしを実現し、より豊かな生活を送ってもらうことを目標としています。
以下の3つの取り組みを通じて、経営理念を守っています。
❷質の高いサービスの提供:経験豊富なスタッフが、丁寧かつ迅速に対応します。
❸社会貢献:地域社会に貢献し、より良い社会の実現に貢献します。
また、「Discover freedom.」というスローガンを掲げており、エイブルが目指す「お客様の豊かなくらし」を表現しています。エイブルは、お客様が自由に、自分らしく生きられるような「くらし」を実現するために、さまざまな取り組みを進めています。
【不動産業】経営理念の作り方とは?
❶「お客様」にどんな価値提供をするのか?を考える
不動産業は、お客様のニーズに応じて、不動産の売買、賃貸、管理などを行う業種です。経営理念は、お客様への価値提供を伝えるものである必要があります。サービスの内容ではなく、お客様をどのように幸せにするのか?を言葉で表しましょう。
❷「社会」にどんな価値提供をするのか?を考える
不動産業は、その地域で暮らしている人々の生活を支える事業のため、地域社会に密着した業種です。経営理念は、社会貢献を伝えるものである必要があります。社会にどのような利益を与える事業なのか?を言葉で表しましょう。
❸どのように成長していきたいのか?考える
日本の不動産業者数は、129,604社(2023年10月現在)で、前年度末の128,479社から0.9%増加しています。不動産市場が拡大してきたことや、宅地建物取引士の資格取得者が増えてきたこともあり、不動産業は、競争の激しい業種です。
そのため、経営理念は、企業の成長・発展についても記載しましょう。これを言葉にすることで、他の不動産業者との違いが分かりやすくなり、その企業の考え方が見えるからです。どんな不動産業者でありたいか?将来的にどのようになっていたいか?を言語化してみましょう。
【不動産業】かっこいい&心に響く!経営理念の作り方とは?
経営方針とは「企業の活動目標」のことを言います。企業理念をもとに、それを実現するためにどのような事業展開をしていけばいいのか?を具体的に示したものです。
❶分かりやすくて短い
かっこいい経営理念は、分かりやすくて短いという特徴があります。エイブルの経営理念も「安心・快適で豊かな『くらし』を提案し、実現することを通じて、社会の発展に貢献します」と具体的な行動をイメージできて短いです。
抽象的な言葉や概念をズラズラ書き綴るのではなく、不動産業に関わっていない人でも理解できて、分かりやすく短いものにしましょう。
❷自分たちの言葉で表現する
心に響く経営理念は、自分たちの言葉で表現しているという特徴があります。他人の言葉をそのまま借りたり、ネットで調べた言葉をそのまま使ったりするのではなく、自分たちの考えを自分たちの言葉で表現しましょう。
なぜ不動産業をはじめたのか?不動産業を通じて何を成し遂げたいのか?といった想いを言語化していきましょう。会社をどのようにしていきたいのか、どのような社会に貢献していきたいのかも含めて、一度書き出してみてください。
❸社員の意見を集約する
経営者自身ではなく、社員の意見を集約しましょう。社員一人ひとりが、会社に対してどのような思いを持っているのか、どのような価値観を大切にしているのかを聞き、それを書き言葉にしていきます。
いきなり経営理念らしい言葉にするのは難しいので、まずはそのまま書き出していき、どのメッセージを取り入れたいかを考えて、心に響く言葉をピックアップしていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、エイブルの企業として考え方を通じて、経営理念の作り方について解説させていただきました。
不動産業を起業した理由を明確にしていき、お客様や社会に対してどのような貢献をしていき、どんな企業でありたいかを言語化していくことが、かっこいい&心に響く経営理念をつくるために大切です。
社外の人に自社の考え方を理解してもらい、自社を発展させるためにも、今回の記事を参考に経営理念を作成してみましょう!