企業理念とは?簡単に言うとどういうこと?経営理念との違いも説明
2024.05.02
企業のコーポレートサイトを見ると、企業理念が掲げられていることが多いです。しかし、企業理念とは何かと改めて問われると、意外に答えにくいものです。
そこで今回は、企業理念の意味、メリット、浸透させるポイントなどを解説します。
企業関係者の方はぜひ記事の内容を活用し、アピール性のある企業理念を作成してみてください。
企業理念とは簡単にいうとどういうこと?
企業理念とは、簡単に言うと、企業の根底の考え方、価値観などを表す理念のことです。
もう少し具体的に説明すると、「企業の存在意義」「企業の経営目的」「企業活動の方向性」など、企業の有り様を明文化した文章が企業理念ということになります。
企業理念は社外に対してはブランドイメージを構築するのに役立ち、社内に対しては従業員の行動規範を示したり、意思決定の基準にしたりできます。
企業理念と経営理念の違い
企業理念に似た言葉に経営理念がありますが、両者には基本的な違いがあります。
企業理念は企業が掲げる価値観や存在意義、行動指針、意思決定の基準などを示すものです。一方、経営理念といった場合、企業経営を行ううえでの創業者や経営者の考え方、信念、価値観を表します。「経営を進めるうえでの目標」「その目標を達成するために取るべき手段」なども記載されていることがあります。
企業理念は普通経営者が変わってもそのまま継承されますが、経営理念は経営者の交代により内容が変わることが多いです。
企業理念を掲げるメリット
企業理念を掲げることで、どのようなメリットが得られるのかを考えてみましょう。
ブランドイメージが固まる
企業を利用するお客さまは、どのような企業だろうかということに関心を持っています。
その関心に対する答えの1つになるのが企業理念、企業理念を提示することで、「こんな企業なのか」というブランドイメージが構築できます。
業務パフォーマンスが向上する
企業理念を従業員に浸透させると、従業員もどのような方針に基づいて仕事をしていけばいいかがわかります。その結果、作業が進めやすくなり、業務パフォーマンスも向上します。
従業員の業務パフォーマンスが向上すれば、企業としての業績アップも期待できるでしょう。
採用におけるミスマッチを防げる
企業の採用に応募してみようという場合、まず参考にするのが企業理念です。どんな企業理念を掲げている企業なのかを見た上で、応募するかどうか判断することもあるでしょう。
そのため、企業理念が明確になっていれば、応募者が自分の考え方に合う企業に応募できます。企業側にとっても、自社の企業理念を理解してくれる応募者を選べるというメリットがあります。
お互いがお互いをよく把握した上での採用活動になるので、採用におけるミスマッチも防げるでしょう。
従業員の価値観が統一される
大きな企業の場合、社内で価値観を統一させるのに苦労することがあります。もし価値観が違う者同士、部署同士で仕事をしていくと、お客さまに提供するサービスにばらつきが生じる恐れがあります。
そこで従業員の価値観を統一させる必要が出てくるのですが、その役割を果たしてくれるのが企業理念です。従業員は共通の企業理念の元、共通の目的に向かって邁進していけるようになります。
企業理念を浸透させる方法
企業理念は従業員に浸透させて、行動の基準にしてもらう必要がありますが、そのための方法を解説しましょう。
経営層や管理職が自ら実践する
企業理念を掲げたら、経営層や管理職が自ら実践することが大切です。経営層や管理職が企業理念に反する行動ばかりしていては、従業員も企業理念を守ることがなくなります。
それでは、企業理念を策定した意味がありません。トップが率先して実践してこそ、企業理念の価値が生きてきます。
ストーリーを加えてみる
企業理念は単調な文章の羅列になりやすいので、ストーリーを加えてみるのもおすすめです。
企業が創業から今日まで歩んできた歴史、企業理念が生まれた背景、企業理念に込められた想いなども伝えられれば、より企業理念の意味が浸透しやすくなるでしょう。
従業員が企業理念ついて考えられるようにする
せっかく企業理念を策定しても、従業員が知らなければ、活用しようもありません。
そこで、従業員に企業理念について考えられる時間や機会を提供してみましょう。企業理念について記したパンフレットを配布したり、研修で企業理念を説明したりなどです。
企業理念についての教育がしっかり行われれば、社員の頭の中にもすり込まれるでしょう。
まとめ
今回は、企業理念とは簡単にいうとどういうことなのかを解説しました。
企業理念は企業の根幹となる考え方や価値観を表したものです。企業の基本的な有り様を伝えるもので、企業理念を見ることで、お客さまはブランドイメージを構築でき、従業員は統一した指針のもと仕事に邁進できます。
それだけ重要なものですから、慎重に検討し、内容の深い企業理念を策定するようにしましょう。そうすれば、企業に対する信頼度も高まります。