これからの金融機関対応〜事業性評価とは〜
2018.11.22
こんにちは!
起業サポ 税理士の末松です!
事業性評価とは
みなさん、事業性評価融資というワードをご存じですか?
事業性評価融資とは、通常の融資のように決算内容や担保の状況で融資の判断を行うのではなく、事業内容や自社の強みなど未来への成長可能性を加味して融資判断を行うことをいいます。
まとめるとこんな感じです。
事業性評価融資・・・事業内容や決算書に表れない未来の成長可能性を重視
通常の融資の場合、決算内容や保証が重視されるため、成長の可能性があっても決算内容が良くないと融資を受けることができませんでした。
このような状況が続くと成長可能性がある企業の実力が発揮できず、日本経済が衰退化していってしまうので、金融庁が決算書よりも事業性(未来への成長可能性)をもっと評価すべきだと指針を出しました。
金融庁が事業性評価の指針を発表したことで金融機関の対応も徐々に従来の決算書重視型から事業性評価へと変わってきています。
下の図をご覧ください。
中小企業庁が発表しているデータですが、「企業が現在利用している融資手法と今後借入を希望する融資手法」をまとめたもとです。
これをみると、現在利用している融資手法は経営者保証による融資や担保による融資が圧倒的に多いです。
それに比べて中小企業が今後希望する融資手法は事業性評価が上位となっています。
下の図を見ると、金融機関も今後重点をおきたい融資手法に事業性評価による融資を一番に挙げています。
これらのデータをみることで金融機関の対応も徐々に従来の決算書重視型から事業性評価へと変わってきていることがおわかりいただけたかと思います。
では、実際に事業性評価融資を受けるためにはどうすればいいのでしょうか。
それは、金融機関に自社の経営理念や自社の強み、将来の事業計画を知ってもらうことが必要です。
ただ、自社で数値計画や行動計画の作成、自社の強みや課題の分析をするのはなかなか労力がかかります。
そこでおすすめなので、以前にもご紹介した「早期経営改善計画策定支援制度」です。
この制度はどんなものかというと、中小企業が認定支援機関の支援によって、経営改善計画を作成した場合その費用(計画書作成料等)の2/3(最大20万円)が補助されるという制度です。
要するに、事業性評価に必要な数値計画や行動計画を専門家と一緒に作成して、それを元に融資を受けようという流れです。
この場合、計画書の作成費用の3分の2が国から補助されるため使わない手はありません。
今後、金融機関の事業性評価の流れは拡大していくこととなります。
早期経営改善計画やローカルベンチマークなど上手く活用して融資実行につなげて行きましょう!
税理士末松 和真
クラウドを使った経理業務の効率化が得意です。会計業務、請求書作成、経費精算、給与計算などをクラウド化する事により、業務効率を改善するお手伝いを致します。
効率化によって空いた時間を事業計画作成など経営に関する時間に使っていただきたいと思っています。