【ダブルワーク・副業】確定申告しないとどうなる?リスクを解説 。してない人も多い?
2022.03.14
こんにちは!起業サポ 税理士の末松です。
個人事業主やフリーランスといった起業家だけでなく、会社員や主婦の方でダブルワークや副業をしている方は『確定申告』が必要です。
しかし、確定申告をしなければいけないことを知らずに、無申告の方もいるのではないでしょうか?
確定申告をしないと追加で税金を支払わなければいけないだけでなく、重い罪に問われたりローンを組めなくなる恐れもあります。
今回は、ダブルワークや副業で確定申告が必要な人の条件だけでなく、確定申告をしないとどうなるのか?についても解説します。
ダブルワークや副業で確定申告が必要な条件
ダブルワークや副業で確定申告が必要なのは、副業としての収入が20万円を超えるかどうか?で決まります。
注意点として、事業収入を得ている場合は『必要経費』を差し引いた上での収入が20万円になるかどうかが判断基準となるため、自分自身が該当するのかを確認することが大切です。
ただ、ダブルワークや副業の収入が年間20万円を下回っている場合でも下記に当てはまる場合は確定申告が必要です。
- 年収が2,000万円以上
- 医療費控除や住宅ローン控除を受ける
ダブルワークや副業をしているけど20万円を超えていないから確定申告しなくて良いと思っている方も、上記に当てはまっている場合は個人で確定申告を行いましょう。
特に、医療費控除や住宅ローン控除を受ける方は、確定申告をすることで還付金を受け取ることができ、税金を安くできるためおすすめです。
ダブルワークや副業で確定申告しないとどうなるのか?
ダブルワークや副業での収入があるのに確定申告しないと、税務調査で無申告が発覚した際に『無申告加算税』や『延滞税』などを加算した金額を支払わなければいけません。
最悪の場合『ほ税』と呼ばれる罪に問われる可能性もあります。
ほ税とは、脱税のことであり故意に脱税すると『5年以下の懲役もしくは最大500万円以下の罰金、または、その両方』が科せられます。
また、故意的ではなく確定申告を忘れていたという場合でも、『1年以下の懲役または50万円以下の罰金』となるため注意しましょう。
金融機関で借入ができなかったりローンを組めなくなったりする恐れがある
確定申告をしなければ、金融機関での借入が出来なかったりローンが組めなくなったりする恐れがあります。
全ての借入やローンの審査は、収入を基準として判断しています。
しかし、確定申告をしないと年収が少なく判断されたり、無収入と判断されたりするため、借入やローンが組めない可能性が高いです。
将来、自動車や住宅のローンを組むためにも、確定申告は必ず行いましょう。
ダブルワークや副業で確定申告をしてない人は意外と多い?
ダブルワークや副業を行い年間の収入が20万円を超えると必要な確定申告ですが、確定申告をしてない人は多いのでしょうか?
実際には、無申告者が多いかどうかというデータは出ていません。
しかし、確定申告をしない方がいるのも事実であり、確定申告をしない主な理由としては下記の通りです。
- 確定申告書類を作るのが面倒臭い
- 確定申告が必要なことにそもそも気づいていない
- 周囲に無申告者がおり、自分も大丈夫だと思っている
確定申告をしない理由として上記の理由が挙げられますが、どんな理由があろうとも無申告がバレれば、何らかの罰則を受けることになります。
マイナンバーや税務署システムの性能が向上したことによって、無申告がバレる可能性は高くなっているため、確定申告義務がある方は必ず確定申告を行いましょう。
年収300万円の人が副業で100万円稼いだ時の税金シミュレーション
年収300万円の人が副業で100万円を稼いだ時の税金シミュレーションを行うと、所得税と住民税を合わせて約15万7,000円が上乗せされます。
ただ、副業で稼いだ金額だけで税金が決まるわけではなく、本業でいくら稼いだのかによっても税金額が異なります。
例えば、副業で100万円の収入でも本業の収入が700万円だと、300万円の方と比べて14万3,000円も税金が高くなります。
さらに、配偶者の有無や雇用形態によっても異なるため、自分がどのくらいの税金を支払う必要があるのかをシミュレーションしてみましょう。
ダブルワークの分の年末調整をしないと各種控除が受けられない恐れも
ダブルワークや副業の分の年末調整をしないと各種控除が受けられない恐れもあります。
年末調整とは、払いすぎた税金を還付してもらうために行うものであり、様々な控除を受けることが可能です。
年末調整をしないと、各種控除が受けられないだけでなく、税金の過払いとなってしまうため自分自身が損をしてしまいます。
自分自身が損をしないためにも、確定申告だけでなく年末調整も必ず行いましょう。
まとめ
今回は、ダブルワークや副業で確定申告が必要な人の条件と、確定申告をしないとどうなるのか?について解説しました。
確定申告をしなければならない条件に当てはまれば、どんなに税金の知識がなかったとても、申告は必要になります。
申告をしなかったことで、知らない間に無申告加算税や延滞税を加算されてしまう…なんてことになるケースもあります。
ダブルワークや副業をしている人はもちろんのこと、起業して初めて確定申告を行う方やこれから起業を考えている方も、税理士に一度相談してみることをおすすめします。
税理士末松 和真
クラウドを使った経理業務の効率化が得意です。会計業務、請求書作成、経費精算、給与計算などをクラウド化する事により、業務効率を改善するお手伝いを致します。
効率化によって空いた時間を事業計画作成など経営に関する時間に使っていただきたいと思っています。