「副業」の定義とは? 副収入・ダブルワークとの違いを解説

「副業」の定義とは? 副収入・ダブルワークとの違いを解説

2022.07.02

こんにちは!起業サポ(副業・フリーランス担当)の篠田です。

「働き方改革」の施策とともに広がる副業。
政府が企業に対して、副業を認めない場合は理由の公表を求める方針を発表し、話題になりました。

しかし!「副業ってそもそも何?」「ダブルワークとの違いは?」など、そもそもの副業の定義について疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、厚生労働省が定める副業の定義や、副収入、ダブルワークなど別の言い方との違いについて解説をしていきます。

副業の定義とは?(厚生労働省)

まず、副業の定義について厚生労働省の見解も含め解説します。

副業に関する法律的な定義はない

実は、副業に関する明確な定義はありません。
副業は法律用語ではないですし、国(厚生労働省)が副業について取り決めている法律も存在しません。

ただし、企業側は副業についての就業規則を定めているケースもあります。
従業員の働き方や待遇・処分などについて、就業規則でルールを課しているということです。

国(厚生労働省)が副業について法律・ルールは定めていませんが、企業が作成をした就業規則によって、副業の定義規定がされています。

就業規則での「副業」の定義とは?

就業規則は企業によって異なるため、副業が禁止なのか・認められているのかなどの取扱いも企業によって変わります。しかし、2018年に厚生労働省が発表した「モデル就業規則」の中では、副業に関して以下のように記されています。

(副業・兼業)
労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 会社は、労働者からの前項の業務に従事する旨の届出に基づき、当該労働者が当該業務に従事することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、これを禁止又は制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合

引用: 2018年改訂 厚生労働省モデル就業規則(第14章第68条)

厚生労働省のモデル就業規則を参考にすると、副業とは「本業の勤務時間外にて、他の会社等の業務に従事すること」と言えます。

ただし、深夜に副業をして睡眠不足で本業に支障をきたす、本業の企業秘密を漏洩するなどの場合は就業規則上、懲戒処分の対象になり得るため注意が必要です。
なお、「自分の会社で副業はOK?」「この仕事は副業になる?」など具体的な事項については企業の就業規則によるため、企業の人事部に確認すると確実です。

『副業』『副収入』『ダブルワーク』…別の言い方との違いは?

副業以外にも、同じような意味を表す別の言い方が複数あります。
ただ、副業と同じく、別の言い方についても法律で明確に定義されているわけではありません。

では、一般的に使われる意味合いを整理し、別の言い方との違いを見てみましょう。

副収入:本業の収入以外の収入すべてのこと

まず、よく使われる類似語として「副収入」があります。
副収入は、副業と似ているようですが、意味合いは少し異なります。

・副業 :本業以外の仕事から収入を得ること
・副収入:本業の収入以外の収入
※暗号通貨の売買や中古品の売買により得た収入も含む

副業は、本業以外に行っている仕事から得られる収入を表すのに対して、副収入は、業務として行っていなくても得られる収入全てを指します。

たとえば、家賃収入や株、FXなどにより得られる収入、フリマアプリなどでの売買益といった、就業規則上の副業規定には抵触しないと考えられている収入に関しても、副収入に含まれます。

ダブルワーク:2つ以上の仕事を持っている

副業に似た別の言い方として、ダブルワークもあります。

・副業:本業以外にサブとして仕事を持つこと
・ダブルワーク:2つの仕事を掛け持ちすること。仕事に対しての労力は同程度

一般的な副業の例としてよくあるのが、平日は本業として会社員をし、平日夜や休日などの空いた時間で副業として別の仕事をするというもの。

それに対してダブルワークは、どちらが本業というわけはなく、2つの仕事を同程度の時間と労力をかけて掛け持ちすることを言います。アルバイトの掛け持ちなどのイメージです。
なお、フリーランスが別の領域の事業を掛け持ちすることは、最近では「複業」と表現されます。

今後も広がる副業|政府が副業を推進する理由とは?

従来、ほとんどの企業の就業規則で副業は禁止されていましたが、近年「働き方改革」の広がりとともに国も副業の容認を企業に求めるようになってきました。

政府が副業を推進する理由は何があるのでしょうか。理由としては、主に以下の3つが挙げられます。

キャリア形成ができ、イノベーションの創出につながる

日本経済を持続的に発展させるためには、さらなるイノベーションの創出が不可欠になります。そのために必要となってくるのは、多様な知識・経験から生まれる枠にとらわれない発想です。

副業により本業だけで経験できないキャリアを積み、幅広い視野と経験を培うことは、そういった新たなイノベーションの創出にもつながると考えられています。

所得の増加

本業による収入だけでなく、副業による収入も合わさることで、個人の所得は増え生活はより豊かになります。そして、消費活動が活発になれば日本経済へも好影響となり、長引くデフレ脱却の起爆剤になると考えられています。

人材の確保

少子高齢化が進み、企業の人材確保も年々困難になりつつあります。
そのため、副業が容認され多様な働き方が実現されると、労働力を確保しやすくなるので、企業側も採用する人材の幅が広がります。

これらの理由からも、政府は今後も副業推進の方向性を強めていくと見られています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は副業の定義や、副収入・ダブルワークなどの別の言い方との違い、そして政府が副業を推進する理由について説明しました。

今後も政府は起業や副業を推進し、副業やダブルワークでの起業などがさらに社会的に広がると思われることから、副業の定義について確認することは大切です。

副業に関する細かな定義は、企業ごとの就業規則によって異なります。
具体的な取り扱いが気になるという方は、企業の人事部に確認してみてくださいね。


通信設備通信設備篠田 潤

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