クラウドワークスで所得20万円以下!であれば、確定申告は必要ない?

クラウドワークスで所得20万円以下!であれば、確定申告は必要ない?

2022.04.11

こんにちは!起業サポ 税理士の末松です。

仕事を振りたい人と仕事を受けたい人をマッチングさせるサービスで有名なのが『クラウドワークス』です。クラウドワークスで副業を始め、起業資金を集めているという方も多いと思います。

起業資金調達として、クラウドワークスを利用して所得を得た場合には、20万円以下でも確定申告は必要なのでしょうか。また、確定申告だけでなく住民税や源泉徴収についても理解していないと、自分自身が損をしてしまう可能性が高いです。

今回は、クラウドワークスで20万円以下でも所得を得ている場合の確定申告や住民税などの必要性について解説します。

クラウドワークスでの所得が20万円以下の場合に確定申告は必要?

クラウドワークスでの所得が20万円以下の場合には、確定申告は必要ありません。
確定申告の対象となるのは、年間所得が20万円を超えている場合のみです。
また、クラウドワークスを利用しての所得だからといって、条件が異なることもありません。

ただ、確定申告が必要かどうかを見極める際には、収入か所得のどちらなのかに注意しましょう。
収入とは、経費を差し引かずに売上げとして受け取った金額であり、所得は売上げから経費を差し引いた状態での利益分です。

つまり、クラウドワークスでの年間収入が30万円あったとしても、収入を得るための移動や会食で15万円使っていたとしたら、所得は15万円となります。
年間所得が20万円以下なら確定申告の対象にはならないため理解しておきましょう。

クラウドワークスで年間所得が20万円以上あるのに確定申告をしないとどうなるのか?

クラウドワークスで年間所得が20万円以上あるのに確定申告をしないと、下記3つの罰則を受ける恐れがあります。

  • 無申告加算税
  • 重加算税
  • 延滞税

金額や延滞期間によっては罰則金額や内容が軽度なこともありますが、場合によっては加算税額が高額になるため注意しましょう。

無申告加算税

無申告加算税は、年間所得が20万円以上あるのに確定申告をしなかった場合の罰則です。
税率は「50万円までなら15%」「50万円以上を超える部分は20%」となるため、100万円分を無申告だとすると、17万5千円の追加納税が必要となります。

ただ、期間を過ぎてしまっても、自主的に申告すれば加算税額が軽減される可能性もあり、軽減された場合には5%の割合を乗じて計算した金額となります。

確定申告を忘れた場合には、追加納税をする必要がありますが、自主的に申し出るかどうかで加算税額が大きく異なるため注意しましょう。

重加算税

重加算税は、確定申告の必要がある所得を故意的に隠蔽または改ざんしたと判断された場合に課される罰則です。
内容の悪質性から「追加本税の35〜40%」と税率が最も高くなっています。

そのため、確定申告時の隠蔽または改ざんは絶対にやめるとともに、不安な人は一度税理士に相談してみることをおすすめします。

延滞税

延滞税は、確定申告をした後に期限内に納税しなかった場合に課される罰則です。
延滞税は、期限の翌日から延滞金額と延滞期日によって金額が異なります。

国税庁のホームページで簡単に滞納額のシミュレーションが可能なため、延滞している方は事前に延滞税を確認しておきましょう。

また、所得税については、別記事で解説をしていますので、そちらを参考にしてみてください!

クラウドワークスでは確定申告が必要なくても20万円以下でも住民税の申告は必要?

クラウドワークスを利用して年間所得が20万円以下の場合には、確定申告は必要ありませんが、住民税の申告は必要です。
所得税は国税ですが住民税は地方税となるため、副業としてクラウドワークスで得た所得金額に関わらず申告が必要となります。

「確定申告の条件に当てはまってないから何も申告しなくていいや」と思っていると、知らないうちに罰則の対象となるため注意しましょう。

また、住民税の納付方法は下記2つの方法があります。

  • 普通徴収:自分で納付
  • 特別徴収:給料からの天引き

クラウドワークスの収入からは、住民税が天引きされません。
そのため、クラウドワークスで所得がある方は普通徴収を用いて、自分で住民税を納付しましょう。

クラウドワークスで所得があるのに住民税を申告しないとどうなるのか?

クラウドワークスで所得があるのに住民税の申告をしないと、下記のデメリットがあります。

  • 延滞金が課される
  • 役所から督促状が届く
  • 督促状を無視すると差し押さえされる

住民税の申告をしないと上記3つのデメリットがありますが、延滞金が発生した際に納税すれば、その他のデメリットは関係ありません。
しかし、納税しないで放置していると役所から督促状が届き、督促状を無視していると財産を差し押さえられてしまいます。

財産の差し押さえでは、裁判手続きが不要であり、突然差し押さえが行われるため注意しましょう。

クラウドワークスで20万円以下でも所得を得ていたら源泉徴収はどうすれば良い?

クラウドワークスを利用して所得を得ている場合には、金額に関わらず源泉徴収されている可能性があるため注意しましょう。
クラウドワークスでは、報酬から源泉徴収を差し引いて受け取ることができるため、報酬を受け取っている時点で、源泉徴収を支払っていることもあります。

つまり、本来の所得税の納税額よりも多く納税している可能性があり、自分自身が損をしている可能性も考えられます。
もし、クラウドワークスの報酬から源泉徴収額を差し引いた状態で受け取っているなら、年間所得額に関わらず確定申告を行いましょう。

まとめ

今回は、クラウドワークスで20万円以下でも所得を得ている場合の確定申告や住民税などの必要性について解説しました。
確定申告や住民税、源泉徴収を申告する対象となっているのに、申告しなかったり納税しなかったりすると罰則を受けてしまいます。

今後の起業資金を集めたいと考えて、クラウドワークスを利用しているなら起業資金を無駄に支払ってしまうことになります。
罰則の対象になってしまった場合でも、可能な限り軽減できるように対策して、起業資金を少しでも早く集められるように工夫しましょう。


税理士税理士末松 和真

クラウドを使った経理業務の効率化が得意です。会計業務、請求書作成、経費精算、給与計算などをクラウド化する事により、業務効率を改善するお手伝いを致します。
効率化によって空いた時間を事業計画作成など経営に関する時間に使っていただきたいと思っています。

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