【個人事業主向け】収支計画書とは? 作成する3つのメリットを解説!
2023.09.29
個人事業主として事業をされている人、これから新規事業を立ち上げるという方は、「収支計画書」の作成が必要になってくるタイミングが出てくるかと思います。
収支計画書は何のために作成するのか?「売上計画書」や「事業計画書」との違いは?収支計画をするメリットは?と作成する際に、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。
そこで今回は、個人事業主向けの「収支計画書」について、起業支援をしている私たち「起業サポ」の視点で解説していきます。起業を成功させるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも収支計画書とは?
「事業収入(売上や借入金など)-事業支出(経費や借入金の返済など)=利益」が記載された書類を収支計画書といいます。
個人事業主として事業を継続していくためには、事業収入と事業支出を計算して、それらを差し引いたお金はどのくらいになるのか?を知っておくことが大切です。
収支計画書は、借入金の金額、売上金の回収も含めて計算をします。利益が出ていても、あるタイミングでの現金残高がマイナスになることがありますが、そういった場合に現況の利益はどのくらいなのか?を収支計画書で知ることができます。仕入れや支払いのタイミングのズレについても考慮するため、よりリアルな収益状況が明らかにできる書類です。
似たような計画書としてあげられるのが、「売上計画書」「事業計画書」です。それぞれについても、以下でご紹介していきます。
「売上計画書」や「事業計画書」との違いは?
売上計画書とは?
売上計画書は、数年先までの売上予測を記載した書類になります。新規事業をする際に、投資家向けに提案を行うタイミングで提出が求められることが多いです。売上計画をしっかりと提示することで、事業の将来性があることを伝えなければなりません。売上の計画が見えていることで、投資家も出資しやすくなるため、資金調達もスムーズになるでしょう。
銀行の融資を受けるタイミングでも、新規事業の売上計画が必要になります。将来的にしっかりと利益を出していける事業かを判断するために、提出を求められることが多いです。
事業計画書とは?
収支計画だけでなく、事業をどのように運営していくのか?どんなサービスを提供するのか?という事業全体の計画についても記載されている書類になります。会社外の人に、事業説明をするために使われることが多いです。
売上計画書・事業計画書と収支計画書の違いは、“書類の目的”になります。
■収支計画書 …その時点でのリアルな収益について知るための書類
誰にどのような目的で渡すのか?によって、使われる書類が変わってくるということです。
ただし、投資家や銀行からは売上計画書や事業計画書を求められることが多いのですが、収支計画書も見せることで、よりイメージをしてもらいやすくなるため、出資や融資を受けやすくなるでしょう。
収支計画書を作成する3つのメリット
❶お金の流れが把握でき、資金対策ができる
収入と支出の時期や金額がしっかりと数字で現れることで、事業主がお金の流れを把握しやすくなります。
新規事業を立ち上げたばかりの時期は、どうしても経費が増えてしまうので、利益も少なくなします。収支計算書で売上予測をしたときに、資金がマイナスになってしまう月が出てきたら、そのタイミングに間に合うように融資を受けたり、支出をできるだけ少なくしたりと、対策ができます。
どのタイミングで、どれくらいの資金が必要になるのか?を把握できるのが、収支計算書を作成するメリットです。
❷金融機関からの融資を受けやすい
収支計画書があると、金融機関に対して、返済の計画やタイミングをしっかりと説明できます。
そのタイミングの利益が出るため、現金残高がマイナスであっても、実際の利益がどのくらいなのか?が見えますし、数か月先の支払いも分かりやすくなるからです。返済の計画を合理的に示せるため、融資担当者からの信頼を得やすくなります。
そういった場合にどのくらいなのか?を収支計画書で知ることができます。仕入れや支払いのタイミングのズレについても考慮するため、よりリアルな収益状況が明らかにできる書類です。
❸新規事業のモデルが具体化する
収支計画書が必要になる大きな理由は、先ほど説明をした❶資金対策と❷融資を受けるためであることが多いのですが、売上計画書や事業計画書とは別に、収支計画書も作成をしておくことで、新規事業のイメージがつきやすくなります。
売上をどこであげるのか?大きな経費をこのタイミングで使っていいのか?と資金に関する計画ができることで、「この時期にこれをやろう」「このアクションをしてはいけない」と気づきを得ることができます。
新規事業をスタートさせてからも、収支計画との差があれば、どこで調整をしていくべきか?も見えてきますし、売上をつくるための行動もできるようになるでしょう。
投資家向けにプレゼンをする際にも、かなり効果的です。新規事業のモデルが具体化することで、投資の承諾を得られるかどうかが変わってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、個人事業主向けの「収支計画書」について解説をさせていただきました。
個人事業主として事業を進めていくにあたって、収支計画書の作成をするメリットは大きいです。新規事業を立ち上げられる際は、売上予測をするために収支計画書を作成しておいたほうが良いでしょう。新規事業がより具体化していくことで、そのために何をしていけばいいのか?が見えてくるからです。
投資家向けにより詳しく説明をしたり、社外の人に新規事業を理解してもらうためにも、今回の記事を参考に、ぜひ一度収支計画書を作成してみましょう!